田子町奇峰学秀伝承会 代表 村木 満

謹啓 深秋の候、皆様にはご健勝のこととお慶び申し上げます。 さて、このたび田子町内の有志により「奇峰学秀伝承会」が組織され、地元田子町出身で「青森円空」とも称される「奇峰学秀」の偉業を広く伝えるために『奇峰学秀の足跡』と題するDVDを制作いたしました。

 内容は、講演『奇峰学秀の足跡』(三部構成)と、中学生・高校生用の郷土史教材、小学生用の社会科教材。付録として「田子 懐かしの風景100景」が収録されております。この『奇峰学秀の足跡』DVDを契機に、田子町出身の「奇峰学秀」が広く知られることを心から願っております。

DVD『奇峰学秀の足跡』(120本)を青森県・岩手県北の教育委員会、図書館等に寄贈しました。


「奇峰学秀の足跡」DVDの寄贈について


 奇峰学秀は現在の青森県三戸郡田子町の出身で、江戸時代の中期(正徳〜亨保)にかけて活躍した禅僧で、現岩手県九戸村長興寺や八戸市糠塚大慈寺などの格式の高い寺の住職を勤めた知徳の優れた高僧でした。 いっぽう、彫仏の才能に恵まれ、生涯に1千体を1セットとするいわゆる千体仏を3セット3千体、そのほかに数百体の優れた仏像を制作する偉業を成し遂げた方であります。その中には青森県重宝に指定されている十一面観音像・弥勤菩薩像も含まれています(田子町清水頭、姥ケ岳神社蔵)。

 その作品の質の高さ、作品数は有名な仏師である円空と比肩していささかも憚らないと評価され、いまや青森円空と称されています。これまでも青森県郷土館、八戸市立博物館、田子町中央公民館などで延べ6回の展覧会を開催して多くの鑑賞者の感動を呼びましたが、いまだ全県的にはその真価が認知されているとは言えない状況です。

 そこで私たち学秀師を敬慕するものたちが相語らい、わが青森県に歴史を彩る優れた人物が実在したことを知っていただきたく、標記のDVDを制作いたしました。解説は田子町文化財保護審議会会長・馬場清氏です。
 どうぞ趣旨をご理解の上、地域の皆様がたにご観覧の機会をお与えいただくようお願い申し上げます。

          奇峰学秀伝承会事務局

          039-0201 青森県三戸郡田子町田子73-1

          FAX 0179-32-3374

          メール mac@timesoft.jp